水
15
9月
2010
国際相続ー三木ツーリスト事件
ちょっと、古くなりますが、三木ツーリストの創業者を被相続人とする相続税の申告に関して、海外の相続遺産を隠して脱税したとして、創業者夫人と指南役とされる男が、相続税法違反の罪で在宅起訴された事件が新聞をにぎわしました。
筆者は、2つの理由から、この事件が強く心に残りました。第一に、三木ツーリストとは、昔、仕事上のご縁があったこと、 第二に、海外資産である株式の評価額が争点であったこと
第二の点について考えてみたいとおもいます。
新聞報道で明らかにされた限りでは、海外株式の評価が問題になったとだけあり、そこから、私は、海外未上場株式の評価方法は、純資産価額法がスタンダードだと思いますが、純資産価額法は、その会社が保有する資産(土地、株式)を時価ベースで評価することになりますが、この時価の評価額が争点になったものと思い込み、課税庁の海外資産に対する調査が、そのような評価額にまで及ぶようにまで、なったのかという課税庁の調査ノウハウの高度化に驚いたからであった。
しかし、後々に明らかになった情報によると、争点は私の勘違いで、脱税の手法は以下の通りでした。
未亡人(相続人)と税務アドバイザーが共謀のうえ、外国企業の株式を贈与された旨の虚偽の契約書を作成し、相続人の株式保有割合を偽装。株式の評価額を故意に圧縮するなどして相続税課税価格を約17億800万円減少させ、相続税約7億3400万円を脱税した、とされる。
この手口は、相続税評価通達を悪用して、未亡人の株式保有割合を低くすることによって、より有利(低額)な評価額になるように仕組んだものである。
一般に、海外資産が相続財産に含まれる時、困難なポイントは、海外資産の把握、及びその海外資産の評価にある。
土地を例にとれば、国内にある土地であれば、例えば、路線価があり、固定資産税評価額があるので、計算が可能だ。
しかし、海外にある土地であれば、どのようにして、その土地を氷菓れ場よいのだろうか。また、評価するにしても、その評価額が、課税庁に受け入れてもらえないリスクもある。
私は、この事件において、評価額が争われたケース、課税庁が一歩踏み込んできたケースかと思ったわけである。
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