2. 相続・資産税に関するよくある質問
●Q2. どのような人が相続税の申告をする必要がありますか?
●Q3. 相続税の申告書は、いつまでに、どこに提出するのでしょうか?
●Q6. 相続開始前3年以内に被相続人から暦年課税に係る贈与を受けた人は、すべて相続税がかかりますか?
●Q7. 相続税の申告書を提出するまでのスケージュールをどのように立てたらいいですか?
●Q9. 相続税の申告をする際に添付する資料はどのようなものがありますか?
●Q10. 相続税の申告書が送られてきました。どうしたらいいですか?
●Q13. 父(被相続人)の通帳と一緒に、兄弟名義の通帳も出てきました。この通帳についても申告が必要ですか?
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Q1. 相続税とはどのような税金ですか?
相続税は、個人が被相続人(亡くなられた方)の財産を相続、遺贈や相続時精算課税にかかる贈与によって取得した場合に、支払う税金です。
Q2. どのような人が相続税の申告をする必要がありますか?
被相続人から、相続、遺贈や相続時精算課税にかかる贈与によって財産を取得した各人の課税価格の合計額が、遺産に係る基礎控除額を超える場合に、その財産を取得した人は、相続税の申告をする必要があります。
「遺産に係る基礎控除額」は、5000万円+(1000万円×法定相続人の数)の算式で計算します。
Q3. 相続税の申告書は、いつまでに、どこに提出するのでしょうか?
(1) 提出期限
相続税の提出期限は、相続の開始があったことを知った日(通常は、被相続人の死亡の日)の翌日から10カ月目の日です。例えば、平成20年7月11日に相続開始があった場合の申告期限は、平成21年5月11日になります。
但し、その日が土曜、日曜、祝日にあたる場合はこれらの日の翌日になります。
(2) 申告書の提出先
被相続人の死亡の時における住所地を所轄する税務署です。相続人の住所を管轄する税務署ではないので注意してください。
(3) 相続税の申告書の提出方法
相続税の申告書は、同じ被相続人から相続・遺贈や相続時精算課税に係る象用によって財産を取得した人が共同で作成して提出します。
Q4. 相続税は、どのような財産にかかるのでしょうか?
相続税の対象になる財産は、以下の4種類の財産です。
(1) 相続や遺贈によって取得した財産
(2) 相続や遺贈によって取得したものとみなされる財産(みなし相続財産)
(3) 相続開始前3年以内に被相続人から暦年課税に係る贈与によって取得した財産
(4) 生前に被相続人から相続時精算課税に係る贈与によって取得した財産
Q5. みなし相続財産にはどのようなものがありますか?
次の6種類の資産がみなし相続財産と規定されています。
(1) 死亡保険金
(2) 死亡退職金
(3) 生命保険契約に関する権利(被相続人が保険料を負担し、被相続人以外の人が契約者となっている生命保険契約で、相続開始の時において、まだ保険金の支払い事由が発生していないもの)
(4) 定期金に関する権利等
(5) 保証期間付き定期金に関する権利
(6) 契約に基づかない定期金に関する権利
Q6. 相続開始前3年以内に被相続人から暦年課税に係る贈与を受けた人は、すべて相続税がかかりますか?
いいえ。相続開始前3年以内に被相続人から暦年課税に係る贈与を受けた人で、被相続人から相続、遺贈や相続時精算課税にかかる贈与によって財産を取得した人のみです。
また、被相続人の配偶者が、特定贈与財産を受けた場合は、その特定贈与財産に関しては、相続税の課税価格に加算されません。
相続税の申告書の提出期限は、Q3で説明したとおり、相続税の提出期限は、相続の開始があったことを知った日(通常は、被相続人の死亡の日)の翌日から10カ月目の日です。
相続開始から3~4ヶ月までの間に相続人、財産・債務を確認し、それらを基に遺産分割、納付方法、納税資金等について検討しながら申告書を作成していきます。
また、納付方法には金銭で一括納付、延納、物納と3つの方法があります。延納、物納については、申告書の提出日までに申告書類を提出しなければなりません。
そこで、相続の開始から10カ月のスケージュールを表にまとめました。
被相続人の死亡
- 通夜、葬式
- 初七日の法要
- 四十九日の法要
◎被相続人の財産・債務、遺言書の有無を確認します。
相続人の放棄または限定承認
相続人の確認をします。
※相続放棄とは、相続人が被相続人の財産及び債務について一切の財産を受け入れないこと
※限定承認とは、プラスの財産の範囲内で債務を引き継ぐこと
被相続人にかかる所得税の申告・納付(準確定申告)
◎被相続人が死亡した日までの所得税の申告・納付(準確定申告といいます)をします。
◎遺産分割の決定・分割協議書の作成、納税猶予を受ける場合
その手続き、納税資金について検討しながら相続税申告書を作成していきます。
相続税申告書の提出・納付
- 不動産の名義変更
- 預金等の名義変更の必要書類の準備
Q8. 相続税はどのように計算するのでしょうか?
相続税は、次のステップを経て計算します。
1.各人の課税価格を計算する
2.課税遺産総額を計算する
3.相続税の総額を計算する
4.各人の納付すべき相続税額または還付されるべき税額を計算する
それでは各ステップごとに説明します。
1.各人の課税価格を計算する
相続・遺贈や相続時精算課税に係る贈与によって財産を取得した人ごとに各人の課税価格を計算します。
|
[ |
相続や遺贈によって取得した財産の価額 |
+ |
相続時精算課税適用財産の価額 |
- |
債務・葬式費用の金額 |
] |
+ |
相続時開始前3年以内の贈与財産の価額 |
= | 各人の課税価格 |
2.課税遺産総額を計算する
課税遺産総額は、1で計算した各人の課税価格の合計額から遺産に係る基礎控 除額を控除して求めます。
課税価格の合計額 ― 遺産に係る基礎控除額 = 課税遺産総額
3.相続税の総額を計算する
①相続人等の方々が「法定相続人の数」(*)に算入された相続人が法定相続分に応じて取得したものと仮定し、各人ごとの取得計算をします。
*相続の放棄、養子がある場合に、民法の法定相続人の数と異なる場合があります。
例) 配偶者と子供2人が課税遺産総額1億円を相続した場合は、相続税の総額は、1450万円になります。
|
|
法定相続割合 |
法定取得額(仮定) |
相続税 |
|
配偶者 |
1/2 |
5000万円 |
800万円 |
|
子供Aさん |
1/4 |
2500万円 |
325万円 |
|
子供Bさん |
1/4 |
2500万円 |
325万円 |
|
合計 |
1/1 |
10,000万円 |
1,450万円 |
4.各人の納付すべき相続税額または還付されるべき税額を計算する
①相続税の総額を課税価格の合計額に占める各人の課税価格の割合で案分して計算した金額が各人ごとの相続税額となります。
先の例に続けて、実際の取得価額が、表に定める金額である場合の各人別相続税は、表のとおりとなります。
|
|
実際の各人の課税価格 |
実際の取得割合 |
相続税 (1450万円×実際の取得割合) |
|
配偶者 |
6000万円 |
0.6 |
870万円 |
|
子供Aさん |
3000万円 |
0.3 |
435万円 |
|
子供Bさん |
1000 万円 |
0.1 |
145万円 |
|
合計 |
1億円 |
1.0 |
1,450万円 |
② 各人ごとに、「相続税の2割加算」、「贈与税額控除額」、「配偶者の税額軽減額」、「未成年者控除額」などの税額控除の額を控除して、各人の納付すべき相続税額または還付される税額となります。
Q9. 相続税の申告をする際に添付する資料はどのようなものがありますか?
国税庁が出しているパンフレットの該当部分をPDFにしました。参考にしてください。
Q10. 相続税の申告書が送られてきました。どうしたらいいですか?
税務署は、市区町村長から死亡届の通知を受けます。そこから、被相続人名義の土地の固定資産税評価額や、生前の確定申告書や財産の内容から調べて相続税の申告書を送付してきます。送付されてきたから申告が必要というわけではありません。
送付を受けたら、まずは税理士に相談をしましょう。
Q11. 相続税の申告後、調査はありますか?
相続人税の申告書提出から1年~2年後に相続税調査が入ることがあります。また、3~5年後に来ることもありますので、申告後も書類などはまとめておき、わかるように整理・保存をしておきましょう。
Q12.相続税の納税資金について聞かれますか?
相続人の納税資金の出所を事細かく追及するのも最近の傾向です。
申告漏れの多い金融資産や海外での所得、資産の売却、口座預金、国外送金などで、相続人の申告していなかった所得が見つかるケースがあります。
Q13.父(被相続人)の通帳と一緒に、兄弟名義の通帳も出てきました。この通帳についても申告が必要ですか?
どなたが、その通帳を管理していたのでしょうか? もし、お父様(被相続人)が、通帳の届出印鑑や通帳を保管されていたのであれば、税務署は、申告漏れではないかと主張してきます。
このように、ご兄弟の名義だけど、お父様が管理している口座は、「借名口座」と呼ばれます。
納税者側が「贈与の意思があった」と主張しても、口座の管理状況、入出金の状態、贈与税の申告書が提出されていないなどの事実関係では、税務署が相続財産と認定する例は多くみられます。 また、仮名口座ということで重加算税の対象になるケースもまれではありません。
申告に含める必要があり、相続税の税務調査でも、厳しくみられるポイントの一つになります。判断はご自身でされずに、税理士へ相談してください。
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